世界一の横紙破りは世の中を何処に連れ去るのか(阿房)

●世の中には”横紙破り”と呼ばれる役回りがあるようです。ふすまの紙をベリベリとはがすように破る係という意味らしい。これといって特別な力量や才覚が必要ではないですが、普通の人々が礼節や常識に基づいて丁寧な対応しかできないときに、大きな顔をして厚顔無恥に登場することが求められます。
●企業・労働組合・自治会・政治家・総会屋等に時折こうした人種を拝見します。声が大きくて、論法は頭から水をかけるような否定から話を始める特性があり、議論には一切応じることがない・・・。破壊と畏怖を与えたあと、相手が弱気になってから話を自分の有利な方向に誘導しようとする傾向がある・・・。砂漠のバザールでラクダ売りたちがこういう技を戦わせるのを見ている内は結構愉快ですが、最近は国際政治の舞台にも登場するから、笑ってばかりもいられません。
●現在世界一の横紙破りは合衆国大統領でしょう。確かに品のいいオバマとは違う。何が何でも公約を実現していい恰好をしたいから、為替レートには口を出すし、プーチンや北朝鮮のような相手をほめてみたり(自国の情報機関は間違いだと言ってみたり)、保護主義こそ最善だと発言したりする・・・。
●要するに実態は壊し屋で無礼千万な存在として鼻をつままないといけないのですが、どっこい世の中にそれなりに求められている部分があるので、次々に活動領域を広げている。現在の世界と合衆国の状況はそのようなものでしょう。
●このままいくと、自由貿易・変動相場制・NATOを中心とする欧州の安全保障・中東和平・東アジアの安全保障などの全てが一旦ゼロクリアされそうです。アメリカが一番になれるなら中国はなくなっても構わないし、地球環境が壊れたっていい。メキシコ・カナダ・EU・日本の各国は貿易赤字がゼロになるならいいけど、そうでなきゃ我儘を只管飲み込んでもらうから宜しくねっと言われているような気がいたします。
●ただこの手の壊し屋さんの危険なところは、更地になったあとの新しい建物をどのように作るのかについてあまり深く考えていないことです。世界中が貧乏でも自分の国の経済成長が益々絶好調を維持できると本当に信じているのでしょう。このままいきますと必要悪を超えたところまで連れていかれて、挙句の果てに本業のラクダ売りに戻るから、あとは自分たちで決めてね・・・というような状況に世界が追い込まれるのではないでしょうか。
●阿房が飲み屋でそのように暴言を吐きますと、ちょっとエリート風のおじさま方は、「いやあ阿房さん、トランプもそこまで阿呆じゃないでしょう。ビジネススクールも出てるしさあ~。」といいます。しかしエリートの皆様はいつもこうした大権の持ち主を過大評価し過ぎるので、過去にも「スターリンは実は大人物だから対日参戦しないんじゃないの。」とか、「ヒトラーはズデーデン地方を認めてやればチェコやポーランドには侵攻しないだろう。」とか思い込むようになってしまうのです。この阿房は阿呆なので、言っていることとやっていることをそのままの姿で理解するので、今回も中国とはいくとろこまでいくと理解しております。
●阿房はただの阿呆で中国共産党の手先でもなんでもありませんが、現在の合衆国と中国の激突について、日本政府もただ静観しているだけでは、横紙破りによって太平洋貿易を封鎖される可能性すらありえます。阿房はこの目で中国に進出している巨大企業の多くを見ているので、そうした企業の業績悪化が顕在化すれば、金融市場のクラッシュも十分にありえるのではないかと考えているのであります。

確率100%の世界(阿房)

●海外のギャンブルに詳しい知人に言わせると、”絶対に負けない”と豪語するギャンブラーはいないらしい。プロは勝率が多少勝っている程度だと控えめな人物が多く、ビギナーズラックだけの人はそのうち手ひどい目にあって、雲隠れしてしまう。たまに本当にそういう人が現れても、それは本物のイカサマ師か詐欺師と見抜かれる羽目になり、結局長生きしないということです。
●阿房は阿呆ですが、このイカサマ師を見抜くことだけは得意です。例えば先年、やたらに外面がいい中年紳士が、「私は絶対に失敗しませんから・・・」といって投資を募っていたことがありました。近所に住んでいた小金持ちの御婆ちゃんお爺ちゃんはすっかりその気になって、コロリとやられました。人生に散々翻弄されつ続けている阿房は、この”絶対”という言葉に嫌な予感がしたので(勿論投資するお金もありませんが)、だんまりを決め込んでおりました。案の定、この中年紳士、何億円も持ってシンガポールへ逃げてしまいました。
●しかし、冷静に考えればわかるのに、守銭奴のオニババであるうちの大家まで、コロリとやられる理由は、その詐欺師が最後に逃亡するまでの報告書で、確率100%でリターンをあげていたからです。 敗戦は隠ぺい、勝利は高らかに報告って、そりゃないだろと思いますが、詐欺師はこんなトリックは得意とするところなんですね。阿房のような阿呆にはできない芸当です。
●まあ確率100%というのは、そんな世界なのです。飲み屋仲間で、大学の物理の先生をやってるおじ様によれば、新たな発見を裏付ける”100%再現するデータ”というのも同じようなものらしいです。人間の欲望とか願望が、100%にしてしまうわけで、実際の確率との差分を、人為的に埋めるちゃうことになる、とまあそういうことです。
●しかし先に紹介したうちの大家ですが、昨今のトランプラリーとかいう、アベノミクスの延長戦か、レーガノミクスの亡霊みたいな話で、大金をもうけたらしいです。頻繁に出入りしている証券会社の営業マン君には、”間違いないですから騙されたと思って・・・”と大家は言われたらしく、私にまで猛烈にアタックしてくる始末。「それで確率は?」と阿房が質問すると、「60%くらいですかね~」とこの営業マン君、なかなか慎重です。「よしそれなら投資しよう!」と勢いよく言ってしまったこの阿房、相変わらず単細胞でまた細君に説教をされました。

66年前のベストセラー潜行三千里を読む(阿房)

●昨日はまたしても家庭の雰囲気がよくないので、喫茶店で読書をしました。渡米後行方知れずのせがれと、相変わらず路上ミュージシャン気取りの娘の将来を憂いている妻からすると、この勝手放題の元凶は、どうもこの阿房の自由気まますぎるライフスタイルに起因しているとか・・・。その通りかもしれないが、何だか面白くない。
●そんなわけで、大門駅前の喫茶店で、アマゾンで100円で買った辻正信の潜行三千里を読み始めました。66年も前の1950年のベストセラーですが、この人がもともと関東軍の参謀で、戦後に戦犯裁判から逃れて、GHQがいなくなったあとにこっそり日本に戻ってきたという経歴が、読者の関心をかったのでしょう。赤塚不二夫のようなナンセンスの爆発を愛している阿房からすると、どうやってあのジャングルを徒歩で抜けられたか、というその一点だけが関心の的でした。
●まあ当たり前のことなのですが、サバイバルキットのようなものはあまり書いてなくて、どちらかというと現在の台湾政府との戦前からの因縁めいた関係や、複雑な政治状況を巧みに利用して、移動していくことがメインで書いてあります。当初の興味からは外れますが、この台湾政府の東南アジアでの秘密組織がこれほど発達していたというのは、おもいがけない収穫で、今後バンコクやホーチミン、ミャンマー等に出かけるときには、知り合いの華僑にでもいろいろと取材させてもらいたいと思うぐらいでした。
●さてその辻正信氏、この本を書いたあと、ベストセラー作家から国会議員に選出されます。しかし任期途中で再び東南アジア方面に視察旅行に出かけた際、そのまま消息不明となり、現在にいたります。謀殺説が濃厚のようですが、阿房の見解としては、これだけ明確に東南アジアでのスパイ網を書物で発表してしまったことで、多くの敵を作ってしまったのではないかということです。複雑な国際情勢の中にあって、カミングアウトしちゃうというのは、現代のウィキリークスと同様に、命がけのことなのかもしれませんね。阿房も妻に謀殺されちゃこまるので、そのまま家に帰る気にもなれず、また飲みにいっちゃいました。

戦艦武蔵が出るのなら徳川埋蔵金や如何に・・・(阿房)

●アメリカの偉い金持ちが最近発見した戦艦武蔵をTVで拝見しました。金持ちに先を越されるのは慣れているこの阿房ですが、こともあろうにアメリカ人に先に発見されるというのは、日本人としては何とも微妙な感じです。まあ、正直言って悔しいということです。
●こうなったら、日本人としては、最後のトレジャー、徳川埋蔵金に着手するしかないと腹を決めて、先般意味もなく5万円で購入した日本産金史を土日しっかり読みました。しかしこれは明治の山師の書いた金堀の話なので、方向が間違っていたと思い、今日はお台場を作った、江川太郎左衛門について少々調べてみることにいたしました。
●この男、韮山で反射炉を作った偉人として郷土ではたたえられているのですが(仲間の浦崎氏の母校が江川邸の隣に立っているという奇妙な偶然もあって知りました)、同じ名前の息子どのは、官軍が進軍してくるときくや、三島大社の宮司と一緒に、わざわざ三重県の桑名までいって恭順の意を示した、という、江戸や東北列藩同盟の子孫たちからすると、ちょっとした裏切りものなのであります。
●しかし親父の太郎左衛門の方は、よくよく見ると、お台場を作れと指示されたのも、反射炉をやってみろと言われたのも、実は勘定奉行だった小栗上野介殿からでありました。小栗は官軍に何の情状酌量もなく斬首された一方、江川の息子が簡単に官軍に寝返っている事情を見ると、阿房の中のホームズ好きの血が騒いできます。
●何の根拠もない阿呆の阿房らしい推理ですが、官軍に簡単に寝返ったのも、ひょっとすると小栗からの指示だったんではないでしょうか・・・。なんといっても、伊豆は昭和まで金山として現役であったくらいなので、徳川埋蔵金というなら最も疑われてもいいところ。早々に寝返って、領地を安堵してもらったのをいいことに、金山の廃坑あたりに穴でも掘って隠したんじゃあないか、阿房はそう直感が働いたのであります。
●考えてみれば、伊豆(静岡)や甲州(山梨)というのは、武田の時代から金が出るところで、江戸時代初期まで金の世界を牛耳った大久保長安という怪しい人物も輩出しております。徳川の金づる発祥の地である伊豆に300年以上領地を安堵されている江川太郎左衛門をまず疑ってみるのも、面白いんじゃあないでしょうか。
●いやあ燃えてきました。靴をする減らしてでも猪突猛進をするのが阿房のよいところ。自画自賛を責められても、今回ばかりはアメリカ人の先を行こうと、年末は更に徳川埋蔵金調査を行いたいと思います。

奇書・家畜人ヤプーを書いた沼正三は誰なのか(阿房)

●「家畜人ヤプー」というタイトルの本に出合ったのは大学生時代ですが、今から考えてみても奇書中の奇書といえばこれにつきるのではないでしょうか。内容も内容ですが、著者の沼正三なる人物も最後まで秘密のベールに包まれたままという、これまた最後まで謎の尽きない作品で、ジャンルは違いますが、東洲斎写楽やシェークスピアと同様に、本人探しはそのうちドキュメンタリーにでもなるのではないでしょうか。
● 話は替わりますが、実はこの阿房、結婚を機に、この奇書を手放しました。理由は簡単で、このようなマゾヒズムや人体改造など、性的倒錯者と妻に誤解されるのを恐れたからであります。形は違うけれども、沼正三が最後まで実名を明かさなかったのも、同様の理由なのではないかと、少々ピンときました。本を古本屋に持っていいきながら、たぶん沼正三も、従来の印象を壊したくない、もしくは悪い影響があると考えたんだとすると、噂に上がっている沼正三容疑のかかった、複数名の容疑者について改めて検証してみたくなりました。
●まず、自分が沼正三だと告白した天野哲夫という小説家がいます。この人の場合、そもそもご身分からして、このような奇譚をかくことそのものは、本業なのですから、問題はないはずです。その辺を見透かされて、自分でもそれらしく、自分だけじゃありません、などと述べてしまったので、羊飼いの少年のように扱われてしまいました。彼単体でこのような奇異な大作を仕上げることは不可能だったのではないでしょうか。
●次に本命とみられている、裁判官の倉田卓次氏。お堅い仕事をしていた割に、SF小説愛好家なので、最も疑わしく思われている人物です。しかしちょいとひっかかるのは、着想やモチーフの面では理解できるのですが、小説全体の構造や猟奇的知識を、この裁判官が持っていたかということです。思い込みを形に変えて、大御所的な知見を織り交ぜていくというなら、やはりその道のプロに協力を仰いだのではないかということです。
●この点、前述の天野氏は小説家の部分はわかるのでですが、猟奇的知識の部分はピンときません。関与が噂されている澁澤龍彦三島由紀夫の両大御所なみの知見が入ってこなければ、このような書物ができることはなかったし、そもそも最初に出版された奇譚クラブという雑誌から、矢継ぎ早に単行本の出版にこぎつけるという手際の良さも説明がつきません。
●社会的に秘密にしたいという衝動からいうなら、明らかに裁判官の倉田氏が本丸です。しかしダミーとしてカミングアウトした天野氏や、澁澤・三島両氏が途中から入れ知恵をしたというのが、そういう意味で、実態だったのではないか、私にはそう思えます。阿房流に例えていうなら、アガサ・クリスティー氏の書いたサスペンス「オリエント急行」と同様、関係人物全員が犯人なのではないかということです。さてこの奇妙な犯人を捜す60年越しの物語を、いつだれが完結させてくれるのか、個人的には最も楽しみにしています。

アレック・ボールドウィンにすっかりやられる(阿房)

●アメリカでアレック・ボールドウィンの演じるトランプが流行っているらしい。知人のアメリカ人が笑い転げているので、この阿房は絶対笑わないぞと固く誓いつつ、見始めました。話が前後しますが、日本のお笑いが面白くないといって、どこに連れてっても絶対に笑わないこのアメリカ人への対抗意識ってとこでしょう。
●しかし、この阿房、やっぱり駄目でした。面白いものに目がないのですが、世間の重苦しい雰囲気に飲まれて、きっと白けると思っていたのに・・・。やっぱり我慢できませんでした。それどころか、あらゆるツボの違う理系アメリカ人と一緒になって腹を抱えて笑っているので、いよいよこいつら気が狂ったかと思った他のメンバーまで巻き込んでしまう羽目に・・・。
●う~ん、しかし笑うというのはいいですな~。爆弾男のような顔をしたアメリカ人、座禅で瞑想しかしないと思っていたフランス人などなど、いつもは腹のわからん奴らだと警戒しておったのですが、今やすっかり友達です。これからアレックに感謝しつつ、みんなで昼間っからのみに行こうと思い

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愚鈍で計算しないA君のおじさん(阿房)

●若禿げのA君は実はまだ三十代前半だ。ノーテンキだが腕のいいカメラマンで、ついでにいうと嫁さんが美人だ。しかも黙然としているが、この奥さん、学歴もすごい。おまけに性格もいい。阿房の悪妻なんか明らかに劣等で、しかも性格は猛烈に悪質だ。歴史で勉強した西太后に似ていて、嫉妬と独裁。そして武力行使の鬼だ・・・。
●ある日いつものように電車で一緒に出掛けているとき、何の気なしに、「あんな美人、どこでどうやって手に入れたんだ。」と聞いてみた。A君は笑いながら、「阿房さんは、いつも手練手管を計算しすぎるから、ダメなんすよ。」という。そうかもしれん。昔から学校一の美人学生の家の前で腹痛を起こすとか、偶然コンビニであったようなふりをするとか、アレコレ策を労して失敗してきた。かと言って一対一になると、車寅次郎バリに奥手で、手も握れない。だから振られ続けたのだなあと、少々考えてしまった。
●A君曰く、秘訣は「ひたすら愚鈍に前へ」ということらしい。兎に角その気になったら、カッコ付けずに、誠実に取り組むという姿勢が重要らしい。「おい、もうちょっと具体的に言えよ。」と先輩面して聞いてみると、これが面白い。3回プロポーズして3回断られて、しかも別の男と結婚しそうになったときに無理に呼び出して、「それでいいのか?」って詰問までしたらしい。阿房の時代には似たような話がTVドラマでやってたから、逆にその手は使えね~と思ったものだが、A君は真顔でやるということだ。
●「しかし何だな、その愚鈍って表現、お前にしては珍しく高尚だな。誰に教えてもらった。」と再び先輩ヅラして聞いてみた。「ボク、こう見えて中学校までいじめられっ子だったんすよ。あの頃に父方のオジサンに教えてもらったのが最初ですかね。ボクの脳みその中では最高のランクにある言葉っす。」。うん何だか面白くなってきた・・・。
●A君のオジさんは面白い。学校の成績は中の下だが地元のちょっとした中企業に就職。鈍いが信頼できる職工として部下もできた。しかし、学校で甥のA君を集団でいじめているのが、このおじさんの会社の社長のせがれだってことがわかると、社長の家に行って「おい、バカ息子を出せ。」、なんてことを、酒も飲まずに言える人だったということだ。A君のオヤジは隣の学校の先生をやっていたらしいが、その会社の社長は地元では結構な名士だったらしいので、わかっちゃいるけど、知らぬ存ぜず・・・。親父に失望してたA君は、このおじさんに勇気づけられて、社長のバカ息子グループに喧嘩を挑み、結果バカ息子殿は右腕骨折の大騒ぎ。その余波で、オジさんは会社を退職する羽目に。
●退職したあとしばらくブラブラしてた、そのおじさんは、ある日決意して、「アメリカいくぞ。」といって荷造りを始めた。旅立つ前にA君の家に挨拶にやってきたおじさんに、A君は「悪いことしちゃった。おじさん許してね。」といったところ、「いいか、行動するときに計算するな。賢い奴にならなくていいから、徹底的に愚鈍になれ。あれでよかったんだ。」と言って、頭をなでてくれたという。さすが長州人だ・・・。
●「オレも愚鈍ってやつに入るの?」と質問してみたが、「阿房さんは愚鈍じゃなくて、アホウだから違うんじゃないすか。」とA君らしい嘘のない冷静な答えが返ってきた。う~ん、確かに。「でも計算はするけど、下手な計算だから、とっても愛嬌ありますよ~。」。これもまたなるほどである。
●しかしこのA君のおじさん、侮れない。今じゃあ、アメリカで何店舗もすし屋を持っているらしい。山口の工員が東京に出てすし屋の修行。その後アメリカにいって1号店を開店。奥さんもあっちでもらって、子供は5人。借金もあるが資産も一杯。A君にデジカメの写真を見せてもらったが、娘なんかフィービーケイツのようだ。「フィービーケイツって誰すか。」。そうか、A君は知らないのか。俺がA君に少しだけ勝ってとしたら、それは俺がフィービーケイツの美しさを知ってるってことだ・・・。そんな小さな優越感にほくそ笑んでいる、この阿房、やっぱりA君にはかなわない。

うまいもの(阿房)

●うまいものは何かってことを考えてみました。隣で幸せそうに愛妻弁当を食っているカメラマンA君がいて、阿房がコンビニで買ってきたメロンパンを食っているからなのですが、うまいうまいというA君の言葉が何とも耳に響いて、この阿房にも何かうまいものをくれ~と天に祈ってしまったからであります。
●神様ならこういうでしょう。「ほう阿房君、それならどんなものを食いたいんだね・・・。」と。質問されると答えに困るもので、いろいろ考えてみます。満漢全席、サーロイン、黒豚トンカツ、あんこう鍋・・・。う~ん、難しい。
●理由は、愛妻アンコウ鍋ならいいけど、悪妻アンコウ鍋はいやだなと思うから・・・。 我ながらワガママだと思う。ちなみに即座に悪妻を思い浮かべちゃうのは、今朝もうちの奥さんに叱られたから。飲み歩いてる自分もわるいけど、朝から正座して「すいません」、なんて言わされると、正直こころも折れる・・・。
●A君にそんな雑談を持ちかけると、「でも阿房さんだって、昔はラブラブだったんじゃないんですか。」との弁。まあそうだ。確かにそういうこともあった。考えてみると、結婚する前がよかったなあ、うん、それなら付き合う前がよかった。いやいや、最初に茗荷谷の駅前でマジソン・スクエア・ガーデンの鞄を持っている彼女に出会った時が一番よかった・・・。「何すか、その鞄。ボク知らないっす。いつの話スカ。」。A君はいつも乾いていていい。
●最初はいつもいい。奥さんもそうだし、生まれてきた子供たちも、まだ不良ではなかったし・・・。そうだあの時代に帰ったつもりになって、アンコウ鍋食うのが一番だ・・・。そう思いついた阿房は、無理やり水戸に行く予定を入れてしまいました・・・。
●ただたぶん、奥さんも子供たちもきっとこないんだろうなあと、また考え始めちゃうと、きりがありません。ふと思い浮かぶのが、飲み屋のママとかスポーツジムの美人インストラクターのことばかり。やっぱり結婚したばかりのA君にはかなわないし、所詮オヤジのロマンチシズムかと思うと、年末の阿房の”うまいもの”の夢は今年も実現せずに終わりそうです。

「日本産金史」って・・・5万円もするじゃないですか~(阿房)

●昨日は日曜日なのに仕事をする羽目になったので、気分転換もかねて、知人と銀座のナイルレストランに直行。なんたって平日は混雑して入れないお店なので・・・。注文は勿論ムルギーランチ。そのあとは、休日勤務のご褒美に、久々にカフェ・ド・ランブルへ。
●ランブルのコーヒーは本当にうまい。 決してオサイフにやさしい値段ではないが、女房と子供一式を質に入れてでも、飲みたくなる味だ。東京広しといえども、ここを超える味を阿房はまだ知りません。なんちゃらホテルやらなんちゃらグルメがどのように点数をつけようと、味のわかる紳士・淑女なら東京でこれ以外のコーヒーを飲むべきではないと考えております。
●同行した知人にれば、この味に匹敵するのは、南千住のバッハという店ぐらいしかないらしい。それはいったことないので、信じるしかありませんが、南千住ような渋い場所の商店街にあるとなれば、阿房の出番ではありませんか。また若禿げカメラマンのA君を連れて出撃しなくちゃなりません。
●脱線しすぎました。今日は金のお話です。カネじゃありません。”キン”です。先週ちょっとしたことで未だに金堀をしている人に会って話をする機会があって、最近気になった希少本の話なんかをしておりました。その中で、伊豆の大仁金山含めて金堀の歴史をまとめた本があるっていう話になりました。題名が「日本産金史」で著者は石川博資氏。「ホラ、これ!」。なんだ、この金堀のオジサン、さんざんもったいぶって話していたのですが、自分のカバンの中に入っています。「この前何とか手に入れたんだけど、うれしくてさ。」という具合。
●ところがここからが悲劇の始まり。急速に気温が低下した影響で、鼻かぜモドキにかかっているこの阿房。うっかり、とんでもなくでかいクシャミをしてしまいました。 正確にいうと、クシャミした瞬間、ついでにトマトジュースの入ったグラスを倒して、その希少本が真っ赤に染め上げられちまうことに・・・。青い顔をして沈黙するこの金堀オジサンの顔を黙ってみていられなくなったこの阿房、我慢できずに「弁償させてください。」といっちまいました。
●頭の中にあった計算では、どうせこのオヤジのいう希少って、せいぜい五千円くらいの話だろうとたかをくくっていたのですが、後でアマゾンでチェックしたら、一番安くても5万円也。いやあ青くなりました・・・。とはいえ、今更言っちまった話を白紙にする勇気もなく、涙を飲んで五万円のボタンをポチリ・・・。自分を慰めるために、真っ赤になった方の産金史 で、日本の金の長い歴史を勉強し始めることにしました。年末までの長い時間がオカネじゃなくて、”キン”のほうでいっぱいになりそうです。

てやんでい特許権なんざいらねいやい(阿房)

●アボQです。この前埼玉のほうまで出かけまして、何だか髪の毛がフサフサ生えてくるクスリを発明したとかいう老人に会ってきました。白髪化よりも脱毛のほうがリスクの高い阿房としても、個人的に無視できないクスリです。いてもたってもいられず、鉄砲玉のように埼京線に乗って出かけてまいりました。
●しかし、取材にきてんだからイロイロ原理を教えてくれてもいいようなもんですが、このご老人何にも教えてくれません。ただ信じて頭に塗ればいいといいます。「ご老人、それじゃあ誰も買いませんよ。」というと、阿房よりも脱毛度が進んだカメラマンA君は、禿げかけた自分の頭を出して、「ここに塗ってもらっていいですか?」という始末。A君に言わせれば、阿房のように屁理屈ばかりいってると、おいしい話を失っちゃうらしいですが、それは兎も角、先輩を差し置いて、禿げ頭を差し出すというのは、いかにもやりすぎではないか・・・。
●脱線しすぎました・・・。さてこのご老人最後まで理屈を教えてくれなかった理由は、どうも特許権とやらが心配なんだそうです。「真似されちゃうと、大損害じゃないですか。」と。まあそうだ。A君ならずとも禿げ頭は男性最大の悩み。ジダンみたいにさらけ出せるのは、ジダンが傑物だから・・・。一方で、デフレ日本ではいい商品がすくないから、モノマネ商品と呼ばれようがなんだろうが、チャンスを広げるには手段を択ばない中小企業社長ばかり。でもだからといって全部内緒って、それはないでしょ。彼氏の名前を教えないウチの娘じゃあるまいし・・・。
●帰りの電車で、「この記事ボツだな。」とA君にいうと、「いいすよ。僕は髪の毛ハエリャいいっす。」との弁。A君の頭を眺めながらふと阿房が考えたのは、やっぱり特許権なんか面倒だってこと。 そんな小難しい制度作っちゃうと、面白そうな話が世の中に出てこなくなっちゃう。明治時代に日本人が発明した人力車なんか、特許権がボツになってくれたおかげで、世界に輸出する産業品になったぐらい・・・。
●そんな世迷言に、相槌も打たないA君をふと見ると、まだ30代なのに、頭が禿げてきただけじゃなくて、頭のネジもオヤジ並みに緩んできたみたいで、隣でグーグー寝ております。禿げた頭もひっぱたくのも、よろしからずっということで、池袋で降りるはずの彼を見捨てて、わたくし阿房は山手線に乗り換えました。しかし寒いっすね~。