オカルト体験~霊能者と一夜を過ごす(阿房)

●ずっと昔の話です。マレーシアの小さな島で一泊したときのことです。たまたま長距離バスで同じ停留所に降りた日本人の青年がいて、同じようにお金もなかったので、バンガローを借りて一晩ご一緒する機会がありました。もともとボクシングをやっていたということで、やせ形でとても謙虚な人でした。
●ただこの人は、どうやら祖先から受け継いでいるということでしたが、霊感がとても強いひとでした。例えば、自分の遥か昔の祖先らしき首だけの武士が東京の自宅の居間にやってきて、テーブルの上で家族団欒しながら食事をしている会話に参加してきたりするということでした。ちょっと想像しがたい光景ですが、その首だけの祖先は死んだ時のままの姿なので、片目は包帯をして頭は髷を切り落とされているという体で、食欲を失ってしまいそうになると思うのですが、その人の家族はそういうことにずっと慣れているというので、非常に日常的な光景であるというのです。
●その人がその話をしてきたのは夜になって、波の音くらいしかしなくなってからで、ベッドに横になってなんとなく雑談をしているときでした。最初は冗談かと思っていたのですが、少しだけ空いている窓の隙間を指して”あそこから何人かのぞいているね”等と話してから、ちょっと恐ろしく感じ始めました。私は元来そういうことを信じやすい傾向にあるというわけではないのですが、東京と違って異常に静かな場所でしかも夜に、彼の言葉を聞けば、大方の人は信じてしまうことでしょう。
●その人はしばらくしてから私の祖先のことを話し始めました。頼んだわけではないのですが、どうやら窓外から彼に話しかけている霊の中に私の祖先がいるということでした。真っ暗で電気もないようなところで、部屋には蝋燭をつけていましたが、その薄い光が彼の顔をうっすらと照らしていました。よくわかりませんが、遥か遠い祖先の魂を殆ど全てコピーして生まれてきたのが私で、その時の人生で果たせなかったことを実現してほしいのだというようなことを彼は言いました。驚くような内容です。
●最初は彼が伝言という形で喋っていたのですが、だんだん乗り移った本人が話しているようなかたちに変わっていきました。どこかの方言らしきものが混じったような日本語です。私は全身凍りつくような気分でしたが、最後までその内容を聞きました。現代ではありえないような内容なので、それ以上のことを書くわけにはいきませんが、乗り移られた霊能の気質のある青年がそんなことをしっているわけではないでしょう。江戸時代の関西地方のとある場所のことをずっと喋っていたのですから。
●そのうち青年は疲れて眠り込んでしまいましたが、私はずっと寝られずに朝までいろいろと考えました。ちょうど翌年は就職活動などをしなければならない年齢でしたから、その先に自分がやらねばならないことなどを考えてしまったのです。全く具体性がなく、”ただ思ったまでを果たすべし”というメッセージを遺していったのです。
●その青年とは翌日同じバス停の前で別れ、以来一度もあったことがありません。名前も忘れてしまいました。しかし彼があの晩に私の祖先という人に乗り移られ、私に話しかけてきた内容は今でも忘れられず、時に思い出します。信じられないと思う方が殆どでしょうが、マレーシアのほぼ無人に近い小さな島で過ごす夜の時間に、異常に詳細な土地の話等を聞いてしまうと、きっと変わることでしょう。オカルトに属する話題ですが、私の場合時にそのような場面に出くわしたり、不思議な夢を見ることがあります。何か意味があるのだろうと、最近は思うようになりました。ブログで時に日記風にまとめていきたいと考えています。

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